「次回使える100円引き券を差し上げます」
飲食店や小売店で、こんな割引券をもらったことはありませんか。再来店を促すための定番の方法です。しかし、100円引きで来てくれた客は、割引券がなくなっても来てくれるのでしょうか。
値引きは客を呼ぶきっかけになりますが、利益も減らします。そこで、値段を下げずに、もう一度来てもらう方法を考えてみましょう。
次に来る理由をつくる
例えば、パン屋さん。
毎週金曜日にだけ焼く、特別なパンを用意します。普段の商品より安くする必要はありません。「金曜日にしか買えない」という理由があれば、そのパンを目当てに来店する客が生まれます。
例えば、喫茶店。
毎月第一土曜日に、季節の新しいケーキを発売します。毎月楽しみにしてくれる客が増えれば、割引券を配らなくても、次回来店のきっかけをつくれます。
大切なのは、客に「また来てください」とお願いすることではありません。「次はいつ来ようか」と考えてもらうことです。
習慣になれば、強い
毎朝、同じコンビニでコーヒーを買う。毎週末、同じパン屋に立ち寄る。月に一度、決まった美容室に通う。
こうした行動には、必ずしも値引きが必要なわけではありません。
通いやすい場所にある。いつもの商品がある。決まった曜日に楽しみがある。そんな理由が積み重なり、来店が習慣になっていきます。
マーケティングでは、新しい客を増やすことに目が向きがちです。しかし、一度来てくれた客に、二度、三度と来てもらうことも大切です。
例えば、月に一度来る客が、月に二度来るようになれば、客数を増やさなくても来店回数は倍になります。もちろん、一回当たりの購入金額や利益率が変わらない場合の話ですが、売上を伸ばす方法は新規集客だけではないのです。
値段より、約束を売る
割引券には、有効期限があります。しかし、客が楽しみにしている商品やサービスには、次の来店日があります。
「来週の金曜日には、あのパンが焼き上がる」
「来月には、新しいケーキが登場する」
そんな小さな約束が、店と客の関係をつくっていきます。
もちろん、特別な商品を用意するだけでは不十分です。毎回楽しみにしてもらえる品質を保ち、決まった日にきちんと提供することが欠かせません。
値引きは、今日の買い物を後押しします。一方、次回来店の理由をつくることは、明日の売上につながります。
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