「海の日までに−5cm」
もし、この言葉に少しでも心が揺れたなら、あなたの気持ちはすでに見透かされているのかもしれません。なぜなら、その背後には行動心理学が巧みに仕掛けられているからです。
その心理学とは。
それは「コミットメント効果」です。
コミットメント効果とは?
コミットメント効果とは、自分で決めたことや、他人に宣言したことを最後までやり遂げたくなる心理のことです。
たとえば、
- 「夏までに3kg痩せる」
- 「毎日30分歩く」
- 「甘いものを控える」
といった目標を立てると、人はその約束を守ろうとします。宣言した以上、途中で投げ出したくない。そんな気持ちが自然と働くのです。そして、この心理は、ダイエット市場を支える大きな原動力となっています。
この心理を最も上手に使ったのが RIZAP株式会社
「結果にコミットする。」
このキャッチコピー、一度は耳にしたことがあると思います。そうです。ライザップのUSP(Unique Selling Proposition:独自の売りの提案)です。
結果にコミットする。なかなか記憶に残る強い言葉ですが、それもそのはず。行動心理学をそのままUSPにしているからです。心に残らないはずがありません。
行動心理をつかったマーケテンングは、無意識下を刺激するものがほとんどです。ですから、自然と気になってしまう。
これがライザップの成功理由であり、行動心理学の効果です。
サンクコスト効果とは?
ライザップの巧みさは、コピーだけではありません。料金設定にも、心理学が取り入れられています。
ライザップの料金は、決して安くありません。しかし、その高額な費用を先に支払うことで、人はこう考えます。
「ここでやめたら、もったいない。」
これが、サンクコスト効果です。
すでに支払ったお金や時間を無駄にしたくないという心理が働き、行動を継続しやすくなるのです。
ダイエットは、途中で辛くなることもあります。食事制限が苦しい日もあるでしょう。トレーニングを休みたくなる日もあります。
それでも、「これだけ払ったのだから、やり切ろう」。そう思える。なぜか。高額な料金を支払ったからです。その高額な料金の支払いそのものが、継続する動機になるのです。
これがサンクコスト効果を利用しいたマーケティングです。
ライザップが売っていたのは、トレーニングではない
ライザップが提供していたのは、単なるトレーニングメニューではありません。提供していたのは、「続けざるを得ない仕組み」です。そして、その仕組みこそが行動心理学の「コミットメント効果」と「サンクコスト効果」により設計されてました。
- 目標を宣言する
- 専属トレーナーと共有する
- 高額な費用を支払う
こうして、簡単には後戻りできない環境を作っていたのです。
まとめ
ライザップの成功の本質は、行動心理学を巧みに活用したことにあります。
- コミットメント効果によって、目標達成への意欲を高める
- サンクコスト効果によって、途中離脱を防ぐ
その結果、「結果にコミットする」という約束を、現実のものにしていったのです。
ライザップが売っていたのは、筋トレでも食事指導でもありません。「変わりたい」という気持ちを、最後まで支える仕組みです。その仕組みを一言で言い表したもの。それが、あの「結果にコミットする」というUSPです。
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