ピカソ。
多くの人は、その名を聞いた瞬間に「有名な画家」と反応するでしょう。
しかし、それ以外に何を知っていますか。例えば、ピカソの本名を知っていますか。
彼の本名は、「パブロ・ディエゴ・ホセ・フランシスコ・デ・パウラ・ホアン・ネポムセーノ・マリーア・デ・ロス・レメディオス・クリスピン・クリスピアーノ・デ・ラ・サンディシマ・トリニダード・ルイス・イ・ピカソ」。
まるで落語の「寿限無」のように長いことをご存知でしたか。
あるいは、ピカソはどんな少額でも、現金ではなく小切手で会計していたことを知っていますか?現金なら財布から取り出して支払うだけなのに、ピカソは毎回わざわざ小切手を切っていたそうです。
なぜそんな面倒なことを。
多くの方はそう感じることでしょう。
しかし、そこには天才だから思いつく、二つの理由があったのです。
一つが、支払いをゼロにするため。
ピカソは、自分が切る小切手はあまり銀行に持ち込まれず、換金されないことを知っていました。彼は小切手の横に小さな絵を描き添え、それ自体を“ピカソの作品”にしていたのです。
では、ピカソから小切手を受け取った人はどうしたでしょう。容易に察しがつくと思います。ほとんどの人が、現金に替えるよりそのまま手元に置いておく方を選びました。
そうなんです。こうして、ピカソは大抵のものを無料で手に入れていたのです。

二つ目は、自分のブランドを広めるため。
絵入りの小切手を受け取った人は、必ずといっていいほど周囲に見せびらかし、その逸話を語りました。そして、それが繰り返されるうちに、ピカソの名はお金のように市場を回り、彼の存在と作品価値をさらに高めていきました。
いわゆる「バイラルマーケティング」や「ファンマーケティング」です。
ピカソは天才画家です。しかし、天才画家であると同時に、天才マーケターだったのです。
この話は、マーケティングのセミナーなどでも「ブランドの経済効果」を説明するケーススタディとして頻繁に使われているネタです。
詳しくは次回(2週間後)に解説します。ぜひご期待ください!
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